2026.4.17 邂逅

カキコのホリダ錦を2株買いました
親木はトリコームが良くのり、斑入り部分が白を通してクリーム色になる素晴らしい外観でした
胴が太くねじれも入り、よく市場で高値がついているゼブラ模様の縦長錦とは一線を画します
これならコレクションに加えたいと2苗迎えた訳ですが、画像右株の成長に陰りが...


上は入手当初
下は入手から1ヶ月後
成長点が動いていません
株もグラグラで根がでていないことは明らかです
〇斑入り個体のリスク
斑入り部分は葉緑体が欠損しています
葉緑体がないと光合成できないので、斑周りが良い個体は行末枯れてしまいます
今回がそのケースで、左の個体はまだ緑色部分がありますが右の個体はほぼ全斑です
私の家に届くまでは親木と繋がっていたため、そちらから養分をもらえたのでしょう
親離れした今、自走力はないと判断し接木を行うことに
2026.5.16 接木
◯台木選び

穂と台の相性による失敗を避けるため、台木もホリダを使います
手頃なものがないため、断面が錦より一回り大きい実生のホリダを使うことにしました
カキコを外して子孫を残し、準備完了です
◯接木決行

手前が穂となる錦、左は逆さ接ぎ用のカキコ台木
右はメインの実生台木です
接木はサボテンでキリンウチワの成功体験しかありませんが、何事も経験と言い聞かせいざ...
錦を抜きあげました
やはり根は動いていません
根元から1cmくらいのところで切りました
ちなみに、もう片方の錦も念のため抜いて見ましたが、新しい根っこはでていました

成長点がよく動いておりポテンシャル充分です
頭から1cm下にいったところを切り取ります
工程写真はなし
断面が星形(多芒星)になっているせいで非常に切りにくいです
切断面はなるべく綺麗な平にしたいので、本来は一太刀でスッと切る場面
やむを得ずノコギリの要領でカットしました

接木作業完了です
伸縮包帯でテンションをかけ、断面の乾燥防止でラップを巻きました
画像では鉢の開口部全体を覆っていますが、撮影後通気性確保のため株だけ覆う形にしました
これから風通しのよい屋外日陰で2週間置きます
天気予報は5/16〜5/19まで晴れ、5/20〜5/24まで曇/雨となっています
予報通りなら5/20の朝にラップは外します
2026.5.20 ラップ外す

天気予報通り曇/雨が続くのでラップを外します
結露ができていますが大丈夫でしょうか
2026.5.23 逆さ接腐る

逆さ接が腐りました
台木も逝っています
状態を見るに腐ってから幾分か経過しているようです
結露ができる程の高湿度で菌が盛んに動いたのでしょう
ラップで密閉したのは失敗でした


本命のほうの台木は無事
穂は色が悪いです、臭いも若干あるような
一抹の可能性に賭け、包帯は取らずにもう1週間待ちます
5/25〜5/31までの天気予報は26,27のみ雨、それ以外は曇りと晴れ
2026.5.28 本命腐る


この日確認した時点で画像の通りでした
台木にも腐りが回っているのでこのまま処分します
さて、失敗の原因は腐りによるものと見てとれます
腐りの原因は菌の増殖?により、菌の増殖の原因は高湿度により、高湿度の原因はラップをかけたことによるものと予想できます
ただの活着不良であれば、穂も台も断面が乾燥するだけなので再接ぎが可能です
リスクとリカバリーを踏まえたら保湿なしで試みるべきだったと思います
高い勉強代となりました
2026.5.24 接木実験


さて、時系列が前後しますがホリダ錦の結果を待つ間接木の実験をします
近所のホームセンターで台木候補を買ってきました
大正キリンとトリゴナ(彩雲閣)です
○○キリンや○○閣は柱型に分類されるユーフォルビアで成長が早く、台木によく使われるそう
これらを使って観察したいことが、
・ホリダとの相性
・保湿の必要性
たちまちこの2点です
種類相性についてはトライを重ねるとして、接木直後に保湿が必要かは自分の中で答えを持っておきたいです
キリンウチワで接ぐ際は、接木後2週間はほぼ密閉+霧吹きによる保湿をし、なるべく曇/雨が続く日を狙います
これは乾燥による活着不良を防ぐためです
しかし、ラップ巻きで逆さ接ぎが腐りました ※ラップだけが原因とは限りません
が、ラップ接ぎは結露ができるほどの高湿度だったため過剰な保湿効果があったとも考えられます
したがって、どの程度であれば有効なのか
あるいはそもそも保湿に効果がないのかを検証していきます

ちょうど成長盛りの同親ホリダカキコが6本あるため、接木後保湿ありとなしのパターンを用意します
以下工程写真

▲サイズがだいぶ違います
栽培本には維管束を合わせると書いてありますが、接触面が限られているので気にしていられません
▲彩雲閣1鉢に3本ずつ接ぎます
エネルギー分散を避けるため、あらかじめ彩雲閣の脇芽は取り外しています

▲作業後です
一鉢は包帯のみ、一鉢は包帯+ビニールをかぶせました
ラップ接ぎとの違いとして、空間の余白を多くとったこと、開口部をひろげて換気ができることが挙げられます
通気性はあるけど直接風はあたらないイメージです
また、それぞれの1本にだけベンレートを塗布しています
天気予報は5/24から5/26まで晴れと曇り、5/27のみ雨、5/28から5/30は晴れと曇り
5/30までビニールはそのままにします

▲おまけでカキコホリダの元木も腐り実験です
ベンレートありとなしで3つずつ並べ、ラップで軽く覆い屋内管理します
◯本命の台木

ホリダとの相性実験で群星冠へも接いでみます
群星冠は私が最も期待している台木候補です
長所として、非常に丈夫であること(特に寒さに対して)、切り取りやすい形状であること、加えて断面積が確保できることです
雌雄が揃い量産体制が整ったことも追い風です



穂は調子の悪い実生ホリダを使用しました
作業性について、緑色の本体部分は切りやすかったのですが、花梗が固くスッと一振りでは切れませんでした
包帯のフックは他の台木同様、刺に引っ掛けられるため容易です
2026.5.30 接木実験結果


接ぎ木から一週間経ち包帯を外しました
保湿なしは1株、保湿ありは3株が現状くっついています
結論付けるにはサンプルが少なく、今後きちんと成長するかが大事なところではありますが、たちまちの方向性として断面の保湿はしていこうと思います
密閉の保湿ではなく、風が当たらない程度であることが重要です
ちなみに、失敗した株は断面が乾いただけなので、再接ぎも可能です


▲群星冠は失敗しました
穂の断面がへこんでおり、これではくっつきようもありません



▲ホリダの腐り比較では、ぱっと見腐った株は見られません
ベンレートを塗ったほうは軒並み断面の縮みが如実に進行しています
粉末を直に振りかけたので、水分がもっていかれたのでしょうか
ベンレートは水に溶かして使うなど工夫しないと、物理的に活着の妨げになるかもしれません